東京高裁に提出した報告書

 

「宗教法人の解散について公平かつ公正な審理を求める声明文」に対する

賛同署名についての報告書

 

令和7年9月5日

公平・公正な裁判を求める有識者の会

 

東京地裁が令和7年3月25日に下した世界平和統一家庭連合(以下、「家庭連合」)に解散を命じる決定に対し、国内外の多くの有識者が懸念を表明している事実に鑑み、中山達樹弁護士は同年7月2日、こうした有識者の声を一つに束ねるべく、「宗教法人の解散について公平かつ公正な審理を求める声明文」を起草し、同声明文の趣旨に賛同する呼びかけ人を募集した。

 

同年7月7日までに、中山弁護士以下34名の呼びかけ人が集まり、「公平・公正な裁判を求める有識者の会」が発足した。この声明文は英文に翻訳され、国際社会にも発信されたため、国内の25名に加え、海外からも9名の呼びかけ人が集まった。呼びかけ人は家庭連合の信者ではなく、声明文の内容も、家庭連合の教義・活動に対し賛同や理解の意を示すものではなく、いかなる宗教法人であろうと解散命令の判断において公平かつ公正な審理がなされることを求めるものになっている。

 

中山弁護士は、7月10日にこの声明文を国内の有識者約1000名にダイレクトメールで郵送すると同時に、同月11日にウェブサイトに日本語と英語で声明文の内容と呼びかけ人の氏名を掲載した。ダイレクトメールには返信用の賛同フォームが同封され、ウェブサイトには署名用の入力フォームが掲示された。その後、声明文は韓国語と中国語にも翻訳され、韓国と台湾の有識者からも署名が集まるようになった。

 

こうした呼びかけの結果、ファクス、メール、ウェブサイトからの入力という形で国内外から多数の署名が集まってきた。この署名は一般大衆によるものではなく、「有識者」による署名を謳っているため、送られてきた署名が「有識者」に該当するかどうかを判断する基準を作成した。「有識者」と認定されるのは以下のようなカテゴリーの人々であり、問題の性質上、宗教と法律に造詣の深い人物を特に重要視した。以下のカテゴリーに当てはまらない署名に関しては、有識者としてのカウントから除外することとした。

 

1. 判事、検事、弁護士などの法曹関係者(元職も可)

2. キリスト教の牧師・司祭、仏教寺院の住職・副住職、神道の宮司・禰宜、イスラムのイマーム、その他の新宗教の指導者

3. 大学・短大の教授、客員教授、准教授、名誉教授(宗教または法律の問題に専門性があれば、講師、助教、研究員、専門学校の教師も可。元職も可)

4. 国会議員、県会議員、知事、市長、町長、村長、市・町・村議会議員(元職も可)

5. 新聞社役員、テレビ局役員、出版社役員、新聞記者、雑誌記者、テレビ局ディレクター、ジャーナリスト、ルポライター、インフルエンサー等

6. 医師、歯科医師

7. 小・中・高等学校の校長・教頭(元職も可)

8. 司法書士、行政書士、税理士等の、国家資格による士業従事者

9. 人権に関わるNGO・NPO のリーダー、人権活動家

10. 民団中央本部役員、民団地方支部団長(元職も可)

11. 大使、公使、領事、一等書記官、参事官(日本国籍でなくても可。元職も可)

 

署名者は、自身の名前をウェブサイト上で公開するかどうかを選択できるようにした。公開を了承した署名者の氏名と役職は、順次ウェブサイト上に掲載された。

 

8月6日までに国内外から300を超える署名が集められた。同日午後5時より、東京都内の会場で「公平・公正な裁判を求める有識者の会」による記者会見が開かれた。同記者会見には、中山達樹弁護士のほか、杉原誠四郎・元武蔵野女子大教授、仲正昌樹・金沢大学教授、ノンフィクション作家の福田ますみ氏、プロテスタント教会牧師の中川晴久氏、イスラム評論家のフマユン・A・ムガール氏、臨済宗金剛寺住職の水田真道氏が登壇し、家庭連合の解散命令手続の公平性に対する懸念を表明した。また、浜田聡・前参議院議員が同様の趣旨の意見を表明したビデオ映像が上映された。

 

この記者会見には、NHK、日本テレビ、TBS、毎日新聞などから合わせて19名のメディア関係者が参加したものの、大手メディアはこの記者会見について報道しなかった。ネットメディアの中では、「大起元」が「旧統一教会の解散命令決定に各界の専門家が警鐘」という見出しで記者会見の内容を詳しく報道した。この記者会見の様子はYouTubeでライブ配信され、9月4日までに52,000回以上再生された。

 

9月4日までに、合計で1,006名の有識者の署名が集まっており、そのうち、ウェブサイト上に氏名と役職を公開することに同意した有識者は172名となった。

 

以下に、有識者のカテゴリーごとの署名の数の集計と、署名者のリストを提出する。

 

※ウェブサイト上では、署名者リストは非公開といたします。

 

公平・公正な裁判を求める有識者の会